あがったことや緊張していることを、いちばん最初に知らせてくれるのが心臓のドキドキです。同時に、あがり症の人にとってはもっともイヤな症状でもありますね。なぜドキドキしてしまうのかというと、人前で話すことに対する不安感や嫌悪感がストレスとなって交感神経が優位にはたらき、その刺激で中枢神経が活性化し、筋肉や血管の収縮を招いてさまざまな身体症状につながるからです。 ドキドキする、震える、汗をかく、手が冷たくなるなどの症状はすべて、ストレスセンサーである交感神経や中枢神経や筋肉の反射というシステムの中で起こります。
ドキドキや震えに大きく影響する自律神経と体内時計
これらの症状は内的反応で生理的覚醒と呼ばれますが、実はこの内的反応には体内時計が大きく影響しています。 体内時計という言葉は多くの人が知っていると思いますが、脳内の視床下部の視交叉上核、ちょうど目の奥の辺りにあるのが親時計です。 また、心臓や血管、皮膚などの末梢細胞にあるのが子時計といわれる時計遺伝子で、この親時計と子時計をつないでいるのが自律神経なのです。 あがり症になると、人前で話すことを考えただけでドキドキしたり手が冷たくなってしまいますが、これらの背景には自律神経と体内時計が大きく影響しているのです。
副交感神経が優位になるツールで、99%がドキドキせずに話すを実現
この体内時計と自律神経のはたらきに注目して構築したのが、「条件反射を遮断する話し方®」と「リズムを整えて話す®」という話し方のツールです。実は、この2つの話し方を自分のものにすることで、セロトニンや副交感神経が優位にはたらいてリラックスでき、99%の人が最初のスピーチからドキドキせずに話すことができるようになるのです。
講座のルールは「ドキドキが30%以上になったら話をやめる」こと
多くの人は、ドキドキせずに話すことを目的に場数を踏もうとしますが、私の考えは少し違います。ドキドキしながらどれほど場数を踏んでも、ドキドキせずに話せるようにはなりません。むしろドキドキを引き起こす「神経細胞の活性化と筋肉の反射」を記憶していきますから、あがり症を強化してしまう恐れがあります。そのため私の講座では、「ドキドキが30%以上になったら話を止める」というルールがあります。なぜこのようなルールを設けているかというと、まさに交感神経が優位に働く内的反応を記憶してほしくないからです。ドキドキしているなら話さないほうがいいのです。悩んでいる方はお問い合わせください。